2019-2020 総合カタログ
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小型浴槽は、車椅子で生活されている方から自力で入浴できる方までを対象に浴槽選定しています。さらに、24時間循環式の大浴槽とリフトを撤去し、広々とした快適な入浴空間を確保しました。そこに、車椅子やスタッフ、ご利用者様の動線が交わらないようスペースを充分に取って機器を配置し、安全で介助しやすい空間にしています。洗い場には、タオルを置くためのカゴをブースごとに置き、介助中にご利用者様から離れない工夫もされています。また、施設全体にオゾン脱臭装置を設備し、施設内は臭気のない空気を保つことができるようになりました。暗かった浴室には、明るくするためのLED照明の採用や、高効率エアコンの導入で、電気使用料も低減も実現。新たな入浴装置の導入、設備改修で、明るく機能的な浴室を実現できました。今回の入浴装置導入の背景をお聞かせください。 開所当時のご利用者様は皆さん介護度3前後で、自分で歩ける方がほとんどでした。しかし現在は、平均して介護度4へと重度化が進んでいます。そのような状況を背景に、ご利用者様のニーズと浴室のあり方に課題が見られるようになったため、今回の改修でこのミスマッチを解消することになりました。また一般浴槽においては、槽内でご利用者様が排泄した場合などに、緊急的に湯を排水し、また湯だめする時間のロスに大きな課題があったため、それについても改修すべき点としてあげられました。改修のポイントを教えてください。まず、入浴装置のバリエーションを広げることで、ご利用者様の身体状況に合った入浴サービスを提供できるようにしました。新たに増設したのは座位浴槽と小型浴槽。特浴室には仰臥位浴槽がありましたが、導入から10年近く経過し大きな故障も考えられたため、その対象の方が入浴できる座位浴槽を選定しました。AfterBefore[ 入所者数 ]特別養護老人ホーム定員 95名ショートステイ定員 20名通所介護定員 24名ケアハウス定員 30名[ 酒井医療 納入機器 ]ライラック、ユニバス、パンジーi[ お話を伺った方 ]管理課 井原 崇 様介助がしやすいよう、広々とした快適な入浴空間を確保。時の流れとともにご利用者様の介護度が上昇。新たな入浴装置の導入で、身体状況に合う入浴を可能に。社会福祉法人治生会 特別養護老人ホーム船橋あさひ苑http://www.jiseikai.sakura.ne.jp船橋あさひ苑/千葉県船橋市ご利用者様から離れず介護ができるよう、ブースごとにタオルカゴを設置。User Report Vol.1A162 2018.09FROntierふろンティアケアしやすい浴室作りのポイントがよくわかるこれからの介護施設に適した浴室環境の考え方とはSpecial Bath & Rehabilitation16

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