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B.LEAGUE/プロバスケットボールクラブ

川崎ブレイブサンダース

2017年シーズンはBリーグ チャンピオンシップで準優勝し、今シーズンもチャンピオンシップに出場を果たしたリーグ屈指の強豪、川崎ブレイブサンダース。篠山竜青選手、辻直人選手、長谷川技選手と吉岡淳平フィジカルパフォーマンスマネージャーに、普段のコンディショニングケアについて聞いた。

川崎ブレイブサンダース
Photo/横川雄一 文/津島千佳 2017/09/15

ラジオ波はチームにとってひとつの強力な武器です。

キャプテン PG ♯7
篠山 竜青
RYUSEI SHINOYAMA

バスケットボールは運動量の多いスポーツです。普段どのようなトレーニングをされていますか。

(吉岡)チームとしてベーシックなトレーニングをしっかりすることをコンセプトにしていて、筋力や心肺機能を高める有酸素系のトレーニングがベースです。加えて、選手個人に合わせたプログラムも提供しています。
ストレングストレーニングはチームプログラムを週に1回、個人プログラムをコンディションによって週に1〜2回行っています。

筋トレはハードなものを行うのでしょうか。

(吉岡)バスケットボールに必要な質・量を考えています。選手個々のパフォーマンスとトレーナーの視点から必要な筋力と筋肉量を調整していますね。彼らくらいの選手になれば、このくらいの負荷なら大丈夫というのは自分でわかっています。トレーナーはそれに加えて食事や休養のアイデアを出してサポートしている感じです。

 学生時代とプロでは、トレーニング方法は違いますか。

(篠山)学生時代は、パワーリフティング部のコーチが僕らのウェイトトレーニングも見てくれていて、ひたすら重いものを持ち上げる感じでした。プロになってからは、なぜバスケットにこのトレーニングが必要なのか、理論的なアプローチになってそこは驚きました。
(辻)僕の大学はすごくハードに、バスケットに必要なトレーニングを理論的にしていましたが、プロになってそれがいっそう強化されました。ベーシックなスクワットもバスケットに合う内容になったりとか。
(長谷川)学生時代のコーチは何十人もの選手を見ていたのもあって、当時はフォームなどを気にしていませんでしたし、それを正してくれる人もいませんでした。プロになってからはコーチが個人的にフォームを一つずつ確認してくれて意識も変わりました。フォームにまで細かく気が回るようになったのは、学生時代にはなかったことですね。

常に選手のコンディションに目を配れる、ケア環境が整ったチームであるのが強み

SG ♯14
辻 直人
NAOTO TSUJI

 チームで普段行っているコンディショニングを教えてください。

(吉岡)練習後のコンディションチェックが基本です。コミュニケーションを通して必要ならケアする感じです。
(篠山)不調がなければケアは受けませんが、少しでも気になる部分があれば、相談しながら診てもらいます。
(長谷川)僕は疲れを感じた時と、試合前日は必ず診てもらいます。
(辻)僕も2人と同じ感じですが、ケガをしている時は、毎日診てもらっていますね。
(吉岡)シーズンが始まるとアスレティックトレーナーと私と選手が相談しながら、各選手の試合前後のケア内容をルーティン化します。日々の話し合いやクラウド上のデータで常に状態は把握しつつ、痛みがあるならそれ以上ひどくならないようにコミュニケーションしながらケアをしています。

選手のみなさんは、セルフケアをされていますか。

(篠山)風呂上がりに1時間半かけてストレッチポールでストレッチをしています。TVを見ながらとかですけど、気づけばそれくらいはしています。
(辻)そんなに? 僕もストレッチはしますが、そんなにできないので、やっても15分くらいですかね(笑)。
(長谷川)僕も風呂上がりにささっとストレッチくらいです。
(篠山)あとはクラブハウスにあるアイスバス(氷水の風呂)でアイシングをしたり。アイスバスは3人とも入ります。

 

SG/SF ♯33
長谷川 技
TAKUMI HASEGAWA

アイスバスってどのくらいの時間入るものですか。

(吉岡)個々人で変わりますね。選手によっては、アイスとホットを各3分交互に入って、それを何セットか繰り返すとか。
(篠山)僕は10分1回だけ。それで徐々に筋肉を伸ばしていきます。

 氷水に10分も浸かるってすごいですね。

(吉岡)うちのチームは環境が整っていて、足が伸ばせるくらいの大きさのアイスバスや、深いお風呂で全身が浸かれる設備もあります。このように練習後は、クラブハウス内でアイスバスに入り、シャワーを浴びて、治療を受ける。そして、夕食を摂るまでは一連の流れとなっています。そのため、自宅では、ストレッチなどのセルフケアをして、充実した睡眠が取れる準備をしてもらえばと思っています。

試合間の疲労回復はどのようなメニューが組まれているのですか。

(吉岡)それは個人によります。この3人は試合をした翌日はしっかり休養を取り、それでもリカバリーが足りなければ少しケアをします。トレーニングは2日目から軽めに始めて、だんだんとピークを上げていきます。

 

フィジカルパフォーマンスマネージャー
吉岡 淳平
JUNPEI YOSHIOKA

ご自身のコンディションには敏感な方ですか。

(長谷川)寝起きで痛いところがなかったら、大丈夫です。それは感覚的に合っていて、寝起きで問題がなければその日は調子がいいですね。僕はウェイトトレーニングをしすぎると翌日以降に響くので、そこを注意しています。
(篠山)僕はストレッチ中のコンディション チェックポイントがあります。この歳になって不調の原因は昨日のあれだな、とかわかるようになってきました。
(辻)練習が始まって気づくタイプです。身体が重かったりとか。

 お互いのコンディションには気づきますか。

(篠山)わかる選手とそうでない選手がいますが、辻は顔でわかる(笑)。
(辻)オーラが違うので(笑)。
(篠山)負のオーラがね(笑)。「うわぁ、奥さんとケンカしたのか?」みたいな(笑)。それは冗談ですけど、もちろん試合中だとどの選手も「調子よさそうだな」とか、わかりますよ。

ラジオ波は温めて治療するだけでなく、リラックス効果も高いのがいいです。

ケアの一環としてラジオ波を導入されています。使用感はいかがですか。

(篠山)腰や太ももの裏などに当てたら、温かくなって、筋肉がゆるんでいく感じがします。
温かくなるっていうのが、これまで使ったことのある器械にはなかったので「こういう器械があるんだ。気持ちいい。」という驚きがありました。
(長谷川)僕は張りやすいふくらはぎの筋肉がゆるみましたね。
(吉岡)リーグ戦は2連戦です。長谷川選手は、初日の試合が終わったあとに張りが強いとラジオ波でケアをすることが多いです。
(辻)右足のふくらはぎを痛めた時は、吉岡さんにやけどするかどうか、ギリギリの温度で電極を当ててもらって。
(吉岡)そんなに高くないから(笑)。
(辻)それは冗談ですが(笑)、本当に温まって。状態がよくなるのが実感出来ました。
(吉岡)辻選手は、症状をみながら、筋肉の深部を温めて損傷部位の筋肉をゆるめていきました。
3人とも選手としての経験が豊富ですので、ケアに対する意識が高いです。特にラジオ波は温かさをしっかり体感できるのがいい。使用中の体感があることが非常に大事で、選手にも喜ばれますね。

 ラジオ波はチームにとってどういう存在ですか。

(長谷川)筋肉が張ってもすぐケアできるので、安心してトレーニングに専念できます。
(篠山)僕らに温もりを与えてくれる存在です。
(辻)うまいこと言うね(笑)。
昨年、腰を傷めた時にもラジオ波で集中的にケアをしました。これがあってよかったという場面がたくさんあってチームに必要な存在です。
(吉岡)選手にとって僕らはサポート役ですし、ラジオ波も同じような位置づけで考えています。絶対必要なものではないかもしれないけれど、常に持っていたいもので、一つの強力な武器です。
我々は9カ月間で70試合ほどをこなすハードなスケジュールのため、目には見えない精神的な疲労も出てきます。機器本来の効果とは離れているかもしれないけれど、リラックス効果もかなりあってその点も優れています。だからか、ラジオ波は常に誰かしら使っていますよ。

B.LEAGUE/プロバスケットボールクラブ

川崎ブレイブサンダース

(かわさきぶれいぶさんだーす)

※写真右より順不同

長谷川技(はせがわ たくみ)1989年7月21日生まれ。
岩手県出身。身長190cm、背番号33。
チームのスターティング5として、ファジーカス・辻の両エースを支える。高い戦術理解力と献身的なプレーで川崎のチームバスケットを体現するキーマン。ポジションはSG/SF。

辻直人(つじ なおと)1989年9月8日生まれ。
大阪府出身。身長185cm、背番号14。
学生時代から日本一を何度も経験し、ブレイブサンダース加入後も新人王、ベスト5、MVPと数々の称号を手にしてきた川崎の不動のエース。ポジションはSG。
【主な代表歴】
2013年 日本代表(ジョーンズカップ・FIBAアジアカップ)
2014年 日本代表(ジョーンズカップ・アジア競技大会)
2015年 日本代表(ジョーンズカップ)
2016年 日本代表(リオ世界最終予選)
2018年 日本代表(ワールドカップアジア地区1次予選)

篠山竜青(しのやま りゅうせい)1988年7月20日生まれ。
神奈川県横浜市出身。身長178cm、背番号7。川崎を支える主将。日本代表として様々な大会に出場し、日本のガードとしても成長を続ける。ポジションはPG。
【主な代表歴】
2006年 U-18日本代表
2009年 U-24日本代表(ベオグラード・ユニバーシアード競技大会)
2011年 U-24日本代表(深セン・ユニバーシアード競技大会)
2016年 日本代表(ジョーンズカップ)
2017年 日本代表
2018年 日本代表(ワールドカップアジア地区1次予選)

吉岡淳平(よしおか じゅんぺい)1977年1月8日生まれ。
埼玉県出身。フィジカルパフォーマンスマネージャー。
S&C部門、メディカル部門、栄養部門のディレクティングと
マネージメントを行い、選手のコンディショニングを管理する。

※2017年11月現在