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(2)関節可動域の測定方法(肩甲帯・肩関節)

[肩甲帯]屈曲と伸展

肩甲帯に関する水平面の運動で、前方への動きが屈曲、後方への動きが伸展である。

〈基本軸〉両側の肩峰を結ぶ線
〈移動軸〉頭頂と肩峰を結ぶ線
〈参考可動域〉屈曲:20° 伸展:20°
〈推奨されるゴニオメーター〉軸の長いゴニオメーター(例:東大型角度計、神中式角度計)

[肩甲帯]挙上と引き下げ

肩甲帯に関する前額面の運動で、上方への動きが挙上、下方への動きが引き下げである。

〈基本軸〉両側の肩峰を結ぶ線
〈移動軸〉肩峰と胸骨上縁を結ぶ線
※背面から測定する。
〈参考可動域〉挙上:20° 引き下げ:10°
〈推奨されるゴニオメーター〉軸の長いゴニオメーター(例:東大型角度計、神中式角度計)

[肩関節]屈曲と伸展

肩関節に関する矢状面の運動で、前方への動きが屈曲、後方への動きが伸展である。

〈基本軸〉肩峰を通る床への垂直線(立位または座位)
〈移動軸〉上腕骨
※前腕は中間位とする。
〈参考可動域〉屈曲:180° 伸展:50°
〈推奨されるゴニオメーター〉軸の長いゴニオメーター(例:東大型角度計、神中式角度計)

[肩関節]外転と内転

肩関節に関する前額面の運動で、基本軸から遠ざかる動きが外転、近づく動きが内転である。

〈基本軸〉肩峰を通る床への垂直線(立位または座位)
〈移動軸〉上腕骨
※前腕は中間位からスタートし、90°以上になると回外位とする。
〈参考可動域〉外転:180° 内転:0°
〈推奨されるゴニオメーター〉軸の長いゴニオメーター(例:東大型角度計、神中式角度計)

[肩関節]外旋と内旋

肩関節に関する水平面の運動で、上腕骨を中心として外方に回旋する動きが外旋、内方に回旋する動きが内旋である。

〈基本軸〉肘を通る前額面への垂直線
〈移動軸〉尺骨

※上腕を体幹に接して、肘屈曲90°かつ前腕中間位で行う。
〈参考可動域〉外旋:60° 内旋:80°
〈推奨されるゴニオメーター〉軸の長いゴニオメーター(例:東大型角度計、神中式角度計)

[肩関節]外旋と内旋(別法)

・肩90°外転位

〈参考可動域〉外旋:90° 内旋:70°

[肩関節]水平屈曲と水平伸展

肩関節に関する水平面の運動で、肩90°外転位で前方への動きが水平屈曲、後方への動きが水平伸展である。

〈基本軸〉肩峰を通る矢状面への垂直線
〈移動軸〉上腕骨
※肩は90°外転位とする。
〈参考可動域〉水平屈曲:135° 水平伸展:30°
〈推奨されるゴニオメーター〉軸の長いゴニオメーター(例:東大型角度計、神中式角度計)