導入事例
医療依存度の高いご利用者様にも、家のお風呂のように寛いでもらえる入浴環境づくりを目指しました。

埼玉県東松山市

かんたき クオーレ成恵 様

2020年、埼玉県東松山市で初となる看護小規模多機能型居宅介護事業(複合型サービス)を始められた「かんたき クオーレ成恵」様に、入浴環境づくりのこだわりや、入浴装置(介護浴槽)を選ぶ際に重視されたことなどを伺いました。

※看護小規模多機能型居宅介護(以下、看多機)とは…介護と看護を一体的に提供し、退院直後の在宅生活へのスムーズな移行や、末期がん等の看取り期、病状不安定期における在宅生活の継続などを支援する地域密着型の介護保険サービスのこと。

入院と施設の中間型のような介護保険サービス「看多機」。そこで求められる入浴環境とは。

-2020年の事業開始時に、介護エイドバスロベリアプラスとパーソナルケア浴槽パンジーi を導入いただきました。まずは入浴環境を整備する際に仰臥位浴槽とADL浴槽を選ばれた理由を教えてください。
看多機は、在宅生活を望んでいるものの、医療依存度が高いため、なかなかご家族だけで継続して介護するのは難しいという方たちのニーズに対応した、ちょうど入院と施設の中間型のような介護保険サービスです。そのため、末期がん等でターミナルケアが必要な方、寝たきりの方、胃ろうや喀痰吸引などの医療的ケアが頻繁に必要な方など、ADLがかなり低下されている方のご利用が多くみられます。ただ一方、要介護認定を受けていれば基本的にどなたでもご利用いただけるサービスなので、例えば、退院直後の在宅生活へのスムーズな移行を目的に利用される方もいますし、ADLはそれほど低くないけれど重度の認知症で既存のデイサービスやショートステイには行けないといった方にもご利用いただいています。つまり全介助から自立まで、さまざまな利用者がおられる中で、そのすべての方たちに、できればご自宅で入浴されるときのように安心して寛いでもらえる入浴環境づくりを目指した結果、仰臥位浴槽とADL浴槽の導入が最適ではないかという結論に達しました。
実際の使用状況も5:5であり、共に必要不可欠な設備となっています。

-導入前に心配されたことなどはありましたか?
多様な症状を持つ方たちに、不安なくご利用いただきたいという思いから、仰臥位浴槽とADL浴槽の導入を検討し始めたものの、建物の設計上、浴室と脱衣室の面積は決められていて、とても広いとはいえないスペースだったので、それらをうまく配置できるかどうか心配でした。その上さらに、限られたスタッフの人数で同時に使えるようにしたいであるとか、歩いて入浴される方が自由に動けるスペースも確保したいなど、私たちにもいくつかの要望があって、正直、どうすれば実現できるのかと苦慮していたのですが、酒井医療の担当の方がレイアウトプランを幾通りも考えてくださり、おかげで、当初、思い描いていた通りの環境を整えることができました。あと心配といえば、仰臥位浴槽を選ぶ際に、ストレッチャーに乗って浴槽まで移動するのが利用者にとって怖いのではないかと危惧していましたが、ショールームで操作方法を丁寧に説明いただいた際、実際に横になってスライドのスピードも体験させてもらえたおかげで、安心して導入を決めることができました。

 

「ロベリアプラス」はご利用者の満足度が高く、週7でフル稼働。
「パンジーi」は効果的に訓練浴ができる設備としても活躍しています。

-それぞれの浴槽の使い勝手の良さを教えてください。
「ロベリアプラス」は、ストレッチャーから浴槽への移動が、スタッフ一人でも簡単に行えるので大変便利です。入浴介助の難易度は、介護職の人材確保の問題にも直結するので、運営側としてはとてもありがたいと感じています。また当然ながら、人の体格は一人一人違いますし、入浴中にキープできる姿勢も異なるので、湯量を簡単に調整できるのは助かっています。ベテランのスタッフからは、これまで使用したことのある入浴装置より掃除がしやすいという声もあがっていました。あと何と言ってもご利用者様から人気なのが、浴槽底面より気泡が出るバブラー機能です。家での訪問入浴や清拭と比べても満足感が違うようで、ほとんどの方が希望されていて、週7でフル稼働しています。
一方、「パンジーi」は、身体の状況や麻痺の状況に合わせて、手すりや昇降ユニットの位置を簡単に動かせるところが気に入っています。それから入浴中の姿勢を保ちにくい方でも安全ベルトが腰部を固定してくれるのでバランスを崩す心配がなく、ご利用者様からもスタッフからも安心して入浴できると好評です。また、当施設は、整形外科の単科病院として開院した経緯を持つ「埼玉成恵会病院」の敷地内に併設されているため、リハビリが進まないまま退院された方などが、ここに通いながら理学療法士、作業療法士の指導のもとリハビリのプログラムを受けられることもあるのですが、その際も「パンジーi」は効果的に訓練浴ができる設備として活躍しています。

以前であれば、正直、在宅生活を続けるのが難しかった方たちが、慣れ親しんだ家で暮らし続けるという選択が可能になりました。

-「ご自宅で入浴されるときのように…」というご要望には応えられているでしょうか?また利用者のご家族の反応なども教えてください。
介護浴槽を使用しながらも、いわゆる「普通の入浴」が実現できていると考えています。どちらの浴槽も、顔と顔を合わせながら介助できるところがいいですね。そのことによりセッティングも自ずと丁寧になりますし、入浴介助の時間が、ご利用者様とスタッフたちとの大切なコミュニケーションの時間になっていることにも大変満足しています。ご家族の反応については、見学へお越しになった際に、お風呂場へ案内すると、ほとんどの方が「こんな立派な浴槽があるんですか」と驚かれます。もちろん、大きな施設であれば珍しいことではないのですが、看多機は結構、見た目がコンパクトな施設なので、意外に思われる方も多いようです。また、看多機を利用される方たちは、「できることなら在宅生活を続けて…」という思いをお持ちなので、こうした設備が整っていることについて快く思ってもらえることが多いですね。

-今後の課題や展望などがあれば教えてください。
今、ここを利用いただいている方の多くは、以前であれば、正直、在宅生活を続けるのが難しかった方たちだと思います。それが看多機という介護保険サービスによって、慣れ親しんだ家で暮らし続けるという選択が可能になりました。これはご本人にとってもご家族にとってもきっと喜ばしいことで、そういう意味では自分たちも、とてもやりがいのある仕事ができていると感じています。これからも、きちんと一人ひとりの状態を評価して、こういうときにこういう介助ができれば、在宅でも無理なく継続的にみていくことができるといった情報をご家族に伝えていけるように、一人ひとりの状態や体調をみながら、丁寧なケアを続けていきたいと考えています。

お話を伺った方

    

成恵ケアセンター           かんたき クオーレ成恵
センター長              主任ケアマネジャー
田隯(たじま)美知子 様            面 智恵子 様

 

施設情報

法人名 医療法人 埼玉成恵会病院
施設名称 かんたき クオーレ成恵
入所者数 定員29名(通い利用者 15名/日、泊まり利用者 9名/日)
ご施設紹介 看多機、通所リハビリ、訪問看護、居宅介護支援機能の4つの機能をあわせもつ「ケアセンター成恵」の一施設。埼玉県東松山市で初めて「看多機」を開始した地域在宅医療の先駆け的存在である。 事業所名にある「クオーレ」は、イタリア語で心という意味を持つ言葉であり、心通うケアによって、ご利用者の皆様にできるだけ心弾むような時間を過ごしてもらいたいという想いが込められている。

※事例紹介に掲載している取材記事、固有名詞、数値などの情報は取材時のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

納入機器

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