導入事例
従来型から定員1 5 人のユニット型に。ご利用者、スタッフ双方にとって快適なケアを、新たな機器を駆使して創り出す。

京都府与謝野郡

特別養護老人ホーム 与謝の園 様

ご利用者の自立を促し、毎日にゆとりが生まれるケアを目指す

-施設の特徴や目指されているサービスについて教えてください。
前田施設長:当施設は、2024年4月に小学校跡地に移転しました。建築計画を検討し始めた頃、法律の改定があり、特養の個室ユニット定員が、1ユニット「おおむね10人以下」から「15人以下」に緩和され、今後はこういった方針が国のスタンダードになるだろうと想定し、移転を機に従来型から定員15人のユニット型に変更しました。
その際、皆には「施設のスタッフは何もしていないように見えるようなケアを実現しよう」と提案しました。ご利用者自身ができることはしていただく。そして、その能力をどんどん伸ばしていただく支援を行う。そうすればスタッフのゆとりも増え、ご利用者とゆっくりと話をしたり触れ合う時間を増やすことができ、直接介護はあまりしていないようにみる。このようなケアをスタッフと共に目指しています。
長島主任:スタッフ数は以前と同じですが、ユニットとなったことに伴い、限られたスタッフでも安心して見守れるよう、インカムや介護見守りシステム等のICTツールを駆使して、従来型とは全く異なるケアの方法をつくりあげている最中です。正直まだ手探り状態ですが、理想のケアの実現を目指して、日々奮闘しています。

お風呂の快適性を失わず、スタッフの負担を減らせる浴槽がアラエルだった

-酒井医療の入浴装置を導入された理由を教えてください。
前田施設長:当法人の理事長からは地域の皆様やご利用者はもちろん、スタッフを大切にしてほしいと、強く言われています。スタッフにとって大きな負担となる入浴介助のストレスを極力減らしたいと思い、シャワー浴のアラエルを導入しないかと提案しました。
アラエルなら、入浴する際にご利用者の足を持ち上げたり、支えたりする必要がありません。スタッフからは当初、「今まで通り、お湯に浸かるタイプの浴槽にしたい」という声もありましたが、本当にシャワーだと身体が温まらないのかを皆で体験した結果、お風呂の快適性を失わず、介助の負担を減らせる浴槽はアラエルだという結論に至りました。
アラエルを各ユニットに1台ずつ、全5台設置するにあたり、より効率的に介助できるよう、スタッフが手すりや扉の位置を検証しました。

洗身介助が不要で短時間で温まるアラエルが入浴介助の負担を大幅に削減

-実際にアラエルで入浴介助された感想を教えてください。
長島主任:初めてアラエルで入浴介助をしたときは、「本当にこれでいいのか?」と思うほど楽でした。従来では身体を洗ってからお湯に浸かるのに対し、アラエルなら洗う、温まる、が同時にでき、頭を洗う時間以外は3分で終了。お湯を張る必要もないので大幅に時短できます。これまでは洗い場と脱衣所、2名体制で介助していましたが、アラエルにしてからはスタッフ1名で対応できるようになりました。最初は懐疑的なスタッフも多かったのですが、今は皆、アラエルにしてよかったと実感しています。

9割の方がアラエルで入浴、お湯に浸かりたい方、座位が保てない方はリクシーで

-アラエルで入浴されているご利用者はどのくらいいらっしゃいますか。
長島主任:施設の平均要介護度は4で、長期入所の定員75名のうち、約10名以外はアラエルを利用されています。
お湯に浸かるタイプの浴槽だと洗身中はどうしても身体が冷えてしまいますが、アラエルはその時間がないため、心臓への負担も少なく安心して快適に入浴いただけます。入浴中に排泄されたとしても、スタッフの負担も少なく、衛生的です。
前田施設長:座位姿勢が保ちにくい方はリクシーで入浴していただいています。リフトが昇降するタイプのリクシーは、スタッフが入浴する方に寄り添うことができ、より安心して入浴を楽しんでもらえるのではないかと思います。
長島主任:ストレッチャーで移動するときも近くで見守れるし、昇降タイプなので、移乗する際の負担が少なく腰痛予防にもつながります。ストレッチャー上で洗身する際もスタッフの身長に応じた高さに調整できる点もよいですね。

ご利用者はもちろん、地域の皆様も集う施設を目指して

-今後の展望についてお聞かせください。
前田施設長:この施設を建設する際、コロナ禍だったこともあり、スタッフが休憩時間を個室で寛げるよう、レストルームをつくりました。法人創設者である吉岡名誉理事長の絵を展示したスペースはご利用者同士が交流できる憩いの場にする予定です。従来の特養という枠組みにとらわれず、地域の皆様にもこの施設を使って何かをしていただくとか、施設にいても地域で暮らしていると感じていただけるような、地域に根ざした施設づくりをしていきたいと考えています。

お話を伺った方

施設長 前田 重人 様

お話を伺った方

介護主任 長島 和真 様

施設情報

法人名 社会福祉法人 北星会
施設名称 特別養護老人ホーム与謝の園
入所者数 長期入所定員75名・ショートステイ定員15名・デイサービス1日当たり定員30名
所在地 京都府与謝郡
ホームページ https://hokuseikai.or.jp/yozanoen/

※事例紹介に掲載している取材記事、固有名詞、数値などの情報は取材時のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

納入機器

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